旅行代理店の人

2003年9月9日
昨日の電車。
空いた座席に座っていると、かなり酔っぱらい気味のサラリーマン風の男2人が私の前に入ってきた。
まあ、酔っているからだろう、かなり声がでかい。
聞きたくもない会話も聞こえてきてしまう。
いや、本当は聞き耳を立てているのだが・・・

話題は自分に子供がいることになっていた。
ひとりの男は学生時代から付き合っていた彼女と結婚し、今では子供がひとりいるらしい。
年の頃は27.8といったところか。
若いのに子供がいるので遊べないらしい。
金がないからやりたいこともできず、つつましい生活だそうだ。
ん?
じゃあ、なんであんたは飲んでるんだ?
生活費を節約してるんじゃないのか?

まあ、話を続けよう。
どうやらこの男は、結婚して子供がいることに不満があるのではなく、むしろ幸せを感じているようだ。
連れの男にしきりに、「大変だけど・・・」と言っている。
くだらないノロケ話かと思って聞いていると、
話は仕事へと変わっていった。

どうやら演劇のチケットを売っているセールスマンらしい。
会社を相手にしており、慰安旅行の代わりに勧めているらしい。
いやいや、なんとも売りにくい商品だ。
で、彼は旅行代理店でもないのに、勝手にツアーみたいに仕立てて販売しているという。
アイディアはいい。
でも、ツアーを企画して料金を徴収してしまうと、資格が必要になる。
これは旅行業約款にある。
かれは、話してはいけない話を公の場で話している。
旅行代理店でもないけど値引きして販売しているそうだ。
組織のやり方に逆らい、仕事をしていく彼。
彼を見たとき、悲しい気持ちがした。

きっと会社に属して不満を言いながら仕事をしている自分も、他人から見ればそんな風に見えるのかもしれない。
自分では違うと思っている。
でもでも、もし自分が彼の仕事をしていたらどうか?
タラレバの世界の話なので予想はつかないが、もしかしたら彼と同じかもしれない。

独立したくても、そこまでの準備ができていない。
いろいろあるけれど、やっぱり変わらない自分がいる。
それに気がついた自分は少しだけ、彼よりいい位置に移動できたかもしれない。

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